映画『スターウォーズ　エピソード１』の中に、ジェダイ・マスターのクワイ＝ガン・ジンが弟子のオビ＝ワン・ケノービにアナキン・スカイウォーカーの血液サンプルを送って、分析を頼むシーンがありますね。

あのとき、携帯電話くらいの大きさの通信機（コムリンクと言うらしい）を使っていました。

血液を送るって、つまり物質転送ですよね？

そんな大それたコトを、平然とやっていていいんでしょうか？

マイクロブラックホールを使うのかな？　それじゃ持てないか。　でもワームホールを使えばできるかな？

まぁ、戦闘機サイズの小型宇宙船がワープしちゃうような世界だから、携帯物質転送機があってもいいのかも知れませんが、2002年1月10日の朝日新聞を読んでいたら、やっぱり順序が逆だよなぁと思いました。

朝日新聞（および同日のasahi.com）によると、東京大学生産技術研究所の藤井輝夫助教授らが1月9日、カード大のチップの上で化学分析ができる「マイクロ生化学システム」を発表したそうです。

物質転送機を携帯サイズにして血液を遠くに送るよりも、カードサイズの分析装置にかけて結果を電送する方が、理屈にあっていますよねぇ。

なお、映画の中ではこのとき、アナキン少年の細胞中の共生体が話題になるのですが、これについても科学的にオカシイことがあります。

ミディ＝クロリアン共生体については、また別の機会に。

(2002/01/17)

【追記】
東京大学生産技術研究所　海中工学研究センター海中バイオメカトロニクス 藤井研究室に「マイクロ生化学システムの開発」のページがありました。

(2002/04/24)