６万年ぶりの大接近（国立天文台・天文ニュース(616)）とかで、話題になった8月27日が過ぎても、まだまだ火星は明るく輝いています。
次の写真は、9月9日の午後10時49分に、月のすぐ近くに見える火星を撮影したものです。
〔撮影データ：OLYMPUS E-20 焦点距離140mm（35mmフィルム換算） 測光モード：中央重点測光 F5.6 1/10秒 ISO80〕

さて、このまま観察を続けたとすると、月の位置を基準として、火星は次のどちらへ移動するように見える（見えた）でしょうか？

Ａ．左（東）に移動するように見える
Ｂ．移動しない
Ｃ．右（西）に移動するように見える

【ヒント】

1. 「月の位置を基準に」という点に注意してください。
   ただ単に眺めていれば、月も火星も西へ（向かって右へ）移動していってしまいますからね。
2. 火星は惑星、つまり星座の中に固定されているように見える恒星と違い、星座を背景にさまようように見えます。
   例えば、2003年9月9日の真夜中には、真南よりちょっとだけ西寄りに見えますが、
   
   １ヶ月後の2003年10月9日には、南西に見えるようになります。
   
   ここで、火星は大きく動いてるように見えますが、地球の公転によって、真夜中に見える星座も西に動きますから、星座を背景にした１ヶ月間の火星の動きは、ごくわずかです。
3. では、月のほうは、１ヶ月でどれくらい動くのでしょうか？　１日では？

【解答】

(2003/09/10)